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2015/07/18
「ぼくの好きな先輩」  その9

執筆者: kureharo (4:00 pm)
 これから話すことは、すべて僕の推測・・・というよりフィクションと言ったほうがよいかもしれません。


 大学時代の上村先輩には、好きな女の子がいました。
初恋かどうかは 定かではありませんが、僕と飲むと よくその女性の話が出てきました。
どうやら同じ大学の生徒のようだ。
 そして奇遇に過ぎないが、その娘は 僕と同じ富山県の出身の方のようでした。
富山県と言っても 郡部の小さな町で、僕の実家とはずいぶん離れているのですが。

 どうやらそんなことあって、先輩は僕の故郷が富山県であることに、僕との初対面の時から〜少なからず興味を示していたようでもあります。

 しかし彼の恋は、どう聞いても「片思い」のように思えました。
すなわち・・・本人にアプローチさえできない、純情といいますか、今の若い人には想像もできない〜明治、大正時代の文学のような、一途で無垢な恋でした。

 でも先輩は、それ以上の具体的な話をしてくれない。
・・・恥ずかしかったんだろうね、多分。
せめて名前を明かしてくれたのが、精いっぱいの情報でした。
だから力になりたくても、「うんうん・・・」と切ない胸の内を 聞いてやるしか すべがない僕でありました。
もっとも相談されても どうしようもなかったかもしれないが・・・

 そんな先輩の恋は、思いがけず ある日 いきなりの終局を迎えることになったのでありました。


                                つづく
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